セラミック治療後にしみる・噛むと痛い
セラミック治療を受けたのに、その後にしみたり、痛みを感じると不安になりますよね。
以下のようなことがありましたら、当院にご相談ください。
- 飲食をしたときにしみる
- 冷たいもの、熱いものを口にしたときだけしみる
- 噛んだときに痛む
- 何もしていなくても痛む
- 何か月も経ってからしみるようになった、痛むようになった
セラミックインレー(歯の詰め物)の治療後の歯の痛みの理由
セラミックインレーの治療後にしみたり痛みが生じたりする原因には、さまざまなものが考えられます。なぜしみたり痛んだりするのでしょうか。
治療中、治療直後にしみる
一時的な神経の過敏
治療の際の熱や振動などで神経が過敏になることがあります。治療直後までその過敏性が残り、しみたり痛んだりします。
神経を残す治療が行われた
大きな虫歯の場合、神経を取ることがあります。しかし歯の寿命に影響するため「神経はできるだけ残す」というのが一般的な歯科医の考え方です。神経が残り、そこに先述した一時的な過敏が重なることで、しみたり痛んだりします。
セラミックインレーの形が合っていない
噛み合わせなどを考慮せずにセラミックインレーが入れられた場合、インレーだけが反対側の歯にあたるなどして、痛むことがあります。
昔治療した歯、治療後時間が経ってしみるようになった
二次虫歯
インレーの下やその近辺に二次虫歯ができると、しみたり痛んだりします。
インレーの欠け、割れ
インレーが欠けたり割れたりすると、そこからしみたり痛んだりします。
知覚過敏
歯茎が下がったり、歯の摩耗が進んだりすることで、知覚過敏が起こります。
天然歯がすり減り、インレーが出っ張ってきた
セラミックインレーよりやわらかい天然歯は、早くすり減りが進みます。そのため、セラミックインレーだけが出っ張った状態になり、噛んだときなどに痛みが生じます。
セラミック治療後の歯の痛み・しみるときの対処法
詰め物を付けた時にしみる場合
多くは、接着剤による一時的な症状です。通常、数分以内に治まります。ただし、2~3日症状が続くこともあります。我慢できる痛さであれば、様子を見てください。
熱いもの・冷たいものがしみる・ズキズキする場合
通常、治療から日が経つにつれて症状は治まっていきます。治療直後であれば二次虫歯ということは考えにくいため、刺激をできるだけ避けて様子を見てください。
治療からしばらく経っていてこのような症状が現れた場合には、二次虫歯などの可能性がありますので、早めに受診をしてください。
噛むとしみる・痛い場合
噛み合わせを考慮せずにインレーを取り付けたか、天然歯のすり減りによってインレーが出っ張ってきた可能性があります。歯科医院を受診しましょう。
治療後、しばらくしてから痛くなった場合
二次虫歯、歯周病の進行による知覚過敏などの病的なトラブルが疑われますので、早めに歯科医院を受診してください。
その他の治療法
マウスピースをつくる
特に、歯ぎしり、食いしばりの癖がある場合に有効です。歯のすり減りも予防できます。
詰め物をかぶせ物に変える
詰め物を被せ物に変えることで、しみたり痛んだりといった症状の改善が期待できます。
虫歯や歯周病を治療する
詰め物を詰めた歯の二次虫歯は当然のことながら、そのまわりの歯に虫歯、あるいは歯周病が起こっている場合には、その治療を行うことで、しみたり痛んだりといった症状の改善が期待できます。
セラミッククラウン(かぶせ物・差し歯)治療後にしみる場合
大きな虫歯の場合、神経を除去して歯の根の治療をする「根管治療」という方法をとることがあります。
その際、マイクロスコープを使っても、どうしても枝分かれした細かな神経が残ってしまいます。特に治療直後は、これらの神経が強く反応し、しみたり、痛みを感じたりといったことが起こりやすくなります。
通常、次第に治まっていくものですので、ご安心ください。
セラミック治療後には定期検診を
詰め物でも被せ物でも、セラミックを使ったからといって虫歯にならないというわけではありません。
どれだけ精密な治療を行っても、私たちは誰でも継続的に虫歯や歯周病リスクに注意を払う必要があります。
治療後も定期的に検診を受け、虫歯や歯周病の有無はもちろん、詰め物や被せ物の状態のチェックを受けましょう。治療後にしみたり痛んだりといったリスクを下げることにもつながります。